人権教育 - Human Rights Education

北高の人権教育

人権演劇鑑賞会の御案内

 平成30年度,人権演劇鑑賞会を来る11月5日(月)午後1時30分より本校体育館で行います。作品は,東京演劇集団風による「ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち~」です。徳島では,劇団の公演を見る機会も決して多くないと思います。保護者の皆様にも是非この機会にお子様と一緒に御鑑賞いただきたいと思い御案内いたします。

日時:平成30年11月5日(月) 13:30 ~ 15:30

場所:本校体育館2階

詳細は次のファイルをご覧下さい。
人権演劇鑑賞会の御案内.pdf

人権教育研修会 長島愛生園訪問

 7月31日(火)に1・2年生人権委員,希望生徒,保護者,教員の計43名が,岡山県にある国立療養所長島愛生園を訪問し,ハンセン病をめぐる偏見や差別について学んできました。
   まず,長島愛生園歴史館で,学芸員の方から展示の解説を受けた後,各自で見学し,次に屋外の収容桟橋や監房跡などの史跡を,学芸員の方から案内をしていただきました。昼食を挟み午後からは,ハンセン病回復者の方との交流をしました。隔離政策がとられていた当時のつらい体験や長島邑久大橋架橋運動,「らい予防法」廃止運動など,闘いの歴史を語ってくださいました。最後に若い人たちに,「このような人権侵害があったことを語り継ぐ新しい世代の語り部になってほしい。」そして,「一度だけでなく,また来てください。」と言ってくださいました。
 この研修の成果は,北高祭の人権展で展示します。

    
            収容所跡にて             歴史館内にて   

3学年人権教育講演会

 7月12日(木)に3年生を対象に『LGBTから考える多様な社会』と題して,声楽家の河野陽介さんにご講演をしていただきました。
 最初,質問を交えた自己紹介から始まり,LGBTを含む性的マイノリティを性的指向・性自認・性表現の視点からとらえ,みんなが多様な性の一員であるとの話がありました。そして,様々な偏見が存在することや,知識や言葉を知っておけば,自分の力ではどうすることもできない違いを持つ人と出会ったとき,不用意に傷つけることは避けられるということを教わった後、「あなたならどうしますか?」という問いかけがありました。
 最後に歌って頂いた「Nella fantasia」というイタリア楽曲は,ホール全体に,一人一人の心に響きました。

 生徒の感想
・自分の周りで出会ったことがなく,差別的な意識をもっていたことに気づいた。
・「性的マイノリティだから不幸というわけではない」という言葉が印象に残った。
・「性的指向」「性自認」「性表現」からとらえると,性のあり方はLGBTよりさらに多様であり,より理解が深まった。
・自分の性的指向,性自認について,これからゆっくり向き合っていきたい。
・「女なのに」と言われて違和感を覚えることが度々あった。自分がしたいことを好きなようにできる,もっと気軽に意見交換できる世の中になってほしい。
・最後の質問はよかった。誰に対しても,特別視するのではなく公平に接したい。
・これから先,友だちに相談されることがあるかもしれない。自分自身,今は異性が好きと思っているけれど,将来は分からない。今のうちに知識をためておきたい。
・性的マイノリティとかマジョリティとかの区別のない社会,すべての人が自分らしく生きられる社会になるようにしたい。

2学年人権教育講演会

 7月11日(水)に2年生を対象に『終着駅のないレールを走り・・・』と題して,犯罪被害者遺族の高松由美子さんにご講演をしていただきました。
 集団暴行により命を奪われた息子さんについて,事件後は止まった時間と動いている時間の2つの時間軸の中で多くの葛藤を抱えながら考え,取り組んできたことを語ってくださいました。そして,息子さんを等身大で表したメッセンジャーとともに,「世の中でたった1つの命を大切に,奪うことも,なくすこともない,加害者も被害者もない社会を作ってほしい」という言葉が伝えられました。また,手記『おもかげ』を寄贈していただきました。

 生徒の感想
・実際に経験された話は,言葉が重く,気持ちがとても伝わってきた。
・犯罪はいつ自分にふりかかってきてもおかしくないということを再確認した。
・人の手足は凶器にもなれば,人を救うこともできるという話があったが,そうなると大事なのは,その手足を制御し,感情を司る脳である。卑劣で残忍な行為は許されない。
・何十年経っても消えない心の傷を語り続けることができるのは息子さんを心から想っているからだと思う。
・自分の生命は自分一人だけのものではなく,親から渡されたバトンを次につなぐ役目があるのだと分かった。自分の生命,他人の生命どちらも大事にしていきたい。

1学年人権教育講演会

 7月10日(火)に1年生を対象に「いじめ問題を考える~同世代人間関係の意味~」と題して,鳴門教育大学教授の阿形恒秀さんにご講演をしていただきました。
 講演では,依存と自立を繰り返しながら成長する児童期・青年期において安心基地は親から仲間になること,その仲間関係の難しさをリアルな視点からとらえ,思考を停止することなく考えること,偽りではない本当の仲間をつくることの大切さなどについて話がありました。また,「100万回生きたねこ」などの絵本,スウェーデンのテレビで放送されているいじめをテーマにしたメッセージビデオなども見せていただきました。

 生徒の感想
・「悪は悪人ではなく,思考停止の凡人が作る」という言葉が心に残った。
・いじめがなぜ起こるのか理由がよく分かった。
・今までの自分に後悔する行動がいくつもあった。
・絵本から「責任」の大切さを痛感した。「私のせいじゃない」は恐ろしいと思った。
・「いじめはダメ」という講演ではなく,すごく深く,心に響いた。
・いじめは子どもだけの問題ではなく,戦争や差別と同じように努力が必要。
・本当の仲間とは何かを考えたい。他人の安心基地に自分がなる。