北高の人権教育
第45回徳島市・佐那河内村人権教育研究大会
多目的ホールで開会行事が行われ,この後,各ホームルームで公開授業が行われました。人権学習のホームルーム活動の他,教科で人権について学ぶ授業もあり,生徒達の学習の様子をご覧いただきました。
そして,研究会では,立命館大学政策科学部教授桜井政成氏を講師にお迎えして『大災害における災害弱者への配慮』と題した講演を行いました。先生ご自身が阪神淡路大震災を経験し,ボランティアとして避難所に駆けつけたときのさまざまな経験をきっかけとしてボランティア活動に関心を持たれました。その後も災害ボランティアとして活動される中で様々な人権問題に気づかれたそうです。
日常の中で見えにくい隠れていた問題が災害時に露わになって出てくる。最も弱い立場の人に被害が集中する。コミュニティがしっかり機能していると立ち直りも早いので普段から地域との繋がりを強化する必要がある。災害時には学校は避難所となるので地域との繋がりを日頃から持つことが大切である。また,人々とコミュニティのニーズに対応した活動に従事する中で学ぶ経験的学習(サービスラーニング)では,互恵と活動についての振り返りが重要な鍵である。など様々な知見をいただいた講演でした。
これらのことを,本校の人権教育に活かしていきたいと思います。
開会式 あいさつ
公開授業1 公開授業2
公開授業3 公開授業4
授業参観
講演会
展示1 展示2
人権教育研修会 長島愛生園を訪問
学芸員さんの案内を受けながら,『歴史館』に展示されているハンセン病とハンセン病回復者の療養所での生活に関する資料を見学したり,かつて使用されていた『収容桟橋』をはじめ,島内に残るいろいろな施設を回るフィールドワークを行いました。
ハンセン病問題について,度々訪問させていただいている香川県の大島青松園とはまた違った視点で学ぶことができました。
ハンセン病問題は過去の問題ではなく,誤った国の政策や考え,そして無知などが原因となる人権侵害は今も起こりうる問題です。正しく理解し,まわりの人に伝えて,偏見・差別を無くしていくことが大切だと再認識しました。
この研修で学んだことを人権委員がまとめ文化祭で展示しますので,是非ご覧ください。
邑久長島大橋 長島愛生園歴史館
隔離からの解放を象徴する橋 バスから降りて歴史館へ向かう
奥が離島だった長島
歴史館での学習
学芸員さんからハンセン病問題について説明を受ける
フィールドワーク
学芸員さんの案内のもと園内に残る史跡を巡る
人間関係ワークショップ
より良い人間関係を築くために生徒同士が繋がり合い,相手を思いやることができるようになってほしいとの思いから,入学して間もない1年生を対象として,今年は5月10日,11日,12日 に,このワークショップを実施した。
2ホームルーム80人を2時間単位で3日間に分けて行った。まずはじめに日頃の自分たちの会話の様子を改めて確認した。そして,学校で起こりそうな困った状況に対して,自分も他者も気持ちよく解決することができるアサーティブな表現方法について学んだ。開始直後は消極的だった話し合いも活動が進むにつれ活発に意見を述べあうようになってきた。そして,活動の最後には,各班ごとにアサーティブな表現を盛り込んだ会話を考え,ロールプレイを用いて全体発表も行った。
生徒の感想
・楽しかった。仲良くなれた。
・コミュニケ-ションの取り方と人間関係の大切さが分かった。
・普段の会話から今日学習したことを意識したい。
・人と話すときは,言葉だけでなく,表情や話し方も気にしたいと思った。
・アサーティブな対応をすることは難しいと思ったが、気をつけてしていきたい。
・友達を傷つけない断り方が知れて良かった。
・自分も相手も大切にしたい。
自己表現について説明を聞く 班で話し合う1
班で話し合う2 班で話し合う3
ロールプレイ 判定
「いのち輝く メッセージ」表彰式
入選 鬼田 菜摘 佳作 蔭山 玲奈
箕田 萌花 遠藤 さくら
杉本 亜希 長谷 雄大
人権講演会(ひとり芝居)を開催しました
11月12日に,子どもの学び館代表取締役・福永宅司さんをお迎えして,人権講演会「君をいじめから守る」を開催しました。
いじめやいじめが原因で亡くなるというニュースが絶えないなかで,「人間は幸せになるために生まれてくる。陰口を言うために,人をいじめるために生まれてくる人はいない。」「自分が幸せになりたいなら,人を幸せにしよう。」ひとり芝居を通じて強いメッセージを私たちに分かり易く伝えていただきました。
生徒感想(抜粋)
・実話を交えた舞台は,感情や場面が伝わってきて苦しかったです。でも数人が本気になれば,本当に大勢の人を動かせるのだとわかりました。
・自分の悩みを打ち明ける場面は印象的だった。悩みの多い時期をどう過ごしていくべきかを深く考えるきっかけになった。
・生徒だけでなく先生や家族、地域の人たちの団結や協力も必要だと思った。
・見ていて思い当たることやつらい気分になるところもあったが,見て良かったと思う。 自分の発する言葉に責任を持てる人間でありたい。